感情が及ぼす影響

ヤーキーズ・ドットソンの法則

ロバート・ヤーキーズとJ・D・ドットソンは、ラットを使った弁別課題において、正しい反応をした場合に食べ物を与え、誤った反応をした場合には電気ショックを与えるという実験を行った。

比較的やさしい課題では、電気ショックの強さが強いほど成績は良くなるが、困難な課題では、横に電気ショックの強さ、縦に課題の成績を示したグラフにすると、逆U字型のグラフになることを発見した。つまり、困難な課題においては、誤った場合の刺激が強すぎても弱すぎても、課題の成績が悪くなるのである。これは、ヤーキーズ・ドットソンの法則と呼ばれる。


イースターブルックの仮説

ストレスが高まると情動的覚醒度が上昇し、注意できる範囲が狭くなる。これは、イースターブルックの仮説と呼ばる。ヤーキーズ・ドットソンの法則や凶器注目効果の説明として、引き合いに出されることが多い。過度のストレスは注意できる範囲を狭くし、利用できる情報も少なくなるため、適切に反応できなくなるという。

感情と記憶

ある情報が記憶されたときの感情と同じ感情になると、その情報が想起されやすくなる現象を感情状態依存記憶と呼ぶ。また、情報を記憶するときの感情と、記憶する内容が一致しているときの方がそうでないときより記憶されやすい現象を気分一致効果(感情一致記憶)と呼ぶ。

これらは、符号化特殊性原理によって説明される。


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