符号化特殊性原理

外部からの情報は記憶する際に符号化され保持されるが、どのような文脈で符号化されるのかも、記憶に大きな影響を与える。これを符号化特殊性原理と呼ぶ。文脈には外的文脈と内的文脈とがあり、外的文脈とは自分がいる周りの環境で、内的文脈は自分の気分や感情の状態である。


エンデル・タルヴィングらは、単語学習課題において、覚えてもらう単語のほかに関連性のある手がかり語を同時に提示し、手がかり語は、関連性の高い単語、関連性の低い単語、手がかり後なしの3パターンで行った。実験の結果、再生時に学習時と同じ手がかり後が提示された場合の成績は良かったが、学習時と異なる手がかり後を提示した場合は、関連性の高い単語でも成績は悪かった。この実験によってタルヴィングらは、学習時と同じ状況の方が異なる状況よりも再生率が高くなることを見出した。

また、ゴドンとバッデリーは、単語の学習を陸上で行うグループと、水中で行うグループに分けて実験を行った。その結果、学習時と再生時の状況が同じ場合のほうが、異なる場合よりも再生率が高かったのである。


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