スキナーの研究

バラス・スキナーは、動物の行動をレスポンデントとオペラントに分類し、「パブロフの犬」などの条件反射をレスポンデント条件づけ(古典的条件づけ)、ソーンダイクの効果の法則における強化はオペラント条件づけまたは道具的条件づけという用語を使用して定義した。オペラントは、自発的に環境に働きかける(オペレーティング)ことで強化子を得るという事実が語源となっており、実験対象の行動が強化子を得るための手段になるため「道具的」という用語が使われている。

スキナーは、強化に関する基本的で重要な性質の多くを発見しているだけでなく、理論の実践家としても知られており、弟子の指導や執筆活動も勢力的に行なっていた。また、実験結果の解釈の仕方に関して強いこだわりを持っており、行動分析学と呼ばれる心理学における研究方法の一体系を築いている。

スキナーの貢献は数多くあるが、ここでは基本的でもっとも重要なものだけを掲載する。


フリーオペラント

ソーンダイクらの問題箱を使用した実験では、実験者が1試行毎に問題箱をセットしたり実験対象を箱のなかへ戻す作業が必要となり、1日に行うことができる試行数も限られていた。

スキナーはこれらの方法を改善し、実験者の介入なしで繰り返し試行を行うことができる装置を開発した。この装置はスキナー箱と呼ばれ、ラットがレバーを押したりハトが反応キーをつつくとそれが記録され、給餌装置が作動するという自動的なシステムである。

レバー押しやキーつつきなどの反応を用いた連続的に試行が行える手続きはフリーオペラントと呼ばれ、問題箱や迷路実験などの離散的な試行手続きとは区別される。

このフリーオペラント法によって、実験者と実験対象の労力は格段に減少し、一度のセッションで数百、数千という反応を記録できるようになった。

3項随伴性

ある事象Aが生起した時だけ別の事象Bが生起することは随伴性があると呼ばれる。オペラント条件づけにおいて、ある反応が生起した時だけある結果が生じるという意味で、反応と餌などの強化子の間にも随伴性があるといわれる。

スキナーはオペラント条件づけの随伴性は次の3つの要素があるとしている。

  1. 反応が生起する刺激(文脈や場面など)
  2. 反応
  3. 反応後の刺激(強化子)

1の反応が生起する刺激は、どのような反応をとればよいのかを見分ける必要があることから弁別刺激と呼ばれる。オペラント条件づけはこれらの弁別刺激、反応、強化子の3つで構成されており、スキナーはこの関係を3項随伴性と呼んでいる。強化子は「結果」と置き換えると、より広い範囲に適用できる。


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