第一印象
第一印象が良いと、その後ネガティブな特徴を相手に知られた場合でも、相手はポジティブに解釈する傾向がある。これを初頭効果と呼ぶ。最初に提示された情報(第一印象)が全体の評価に影響するのである。
逆に第一印象が悪いと、後から自分のポジティブな特徴を相手が知ったとしても、ネガティブに解釈される傾向がある。ただし、第一印象が悪くても、相手からの好感度を回復することができる。意外性である。この人はこういう人だと思っていたけど、実はこんな素晴らしい一面を持っている、というギャップによって、好意度が大きく高まることが知られている。
好意の賞賛・批難
自分のことを嫌いだと思っている相手から良い評価を得ると、その相手への好意が急激に上がる。逆に自分に好意を持ってくれている相手から急に悪い評価を得ると、その相手に対する好意度は急激に下がる。
これらを実証したのが好意の賞賛・避難実験である。評価者の被験者に対する好意度を最初と最後で変化させ、被験者の評価者に対する好意度を調査するもので、被験者に対する好意度は次の4パターンで行われた。
- 1.悪い→良い
- 2.良い→良い
- 3.悪い→悪い
- 4.良い→悪い
実験の結果、1が一番好意度が高く、4が一番好意度が低いという評価になり、相手からの評価の変化が、相手に対する評価をより上下させることがわかった。恋人同士の喧嘩が激しいものなるのはこのためである。たとえ相手に対する第一印象が悪くても、挽回するチャンスはいくらでもあるのである。
間接話法
相手と直接会話をせずに、その相手の情報が第三者を通して伝えられることを間接話法、またはウィンザー効果と呼ぶ。相手の性格的な情報等は、本人から直接聞くよりも、第三者からの情報を信用しやすい傾向がある。この第三者が、自分のよく知っている人物であれば尚更である。人は知らない相手からの言葉よりも、よく知っている人の言葉を信用するからである。