演繹推論
演繹推論とは、いくつかの普遍的な前提から結論を導き出すことで、三段論法などが有名である。
- 前提1:すべてのAはBである
- 前提2:すべてのBはCである
- 結論:従って、すべてのAはCである
定言三段論法
三段論法の前提や結論が限量詞を用いて2つの名辞の関係を記述しているものを、定言三段論法と呼ぶ。定言三段論法を構成する定言命題は下記の4つがある。
- すべてのAはBである
- すべてのAはBではない
- あるAはBである
- あるAはBではない
仮言三段論法
「もしAならばB」を「A→B」と表現すると、Aは前件、Bは後件、→の関係を実質含意と呼ぶ。そして、「A⇔B」(A→B かつ B→A)の関係を実質等値と呼ぶ。仮言三段論法は、下記の形式に従う妥当な論証である。
- 前提1:A→B
- 前提2:B→C
- 結論:A→C
前提1をA→Bとしたとき、前提2は、前件肯定、後件否定、後件肯定、前件否定の4種類が存在するが、妥当な論証であるのは、前件肯定と後件否定だけである。
前提1 | 前提2 | 結果 | 妥当性 | |
---|---|---|---|---|
前提肯定 | AならばB | Aである | Bである | 正しい |
後件否定 | AならばB | Bではない | Aではない | 正しい |
後件肯定 | AならばB | Bである | Aである | 誤り |
前提否定 | AならばB | Aではない | Bではない | 誤り |
参考書籍
- 『認知心理学 (New Liberal Arts Selection)』 有斐閣(2010)
- 『認知心理学 (放送大学教材)』 放送大学教育振興会(2013)
- 『錯覚の科学 (文春文庫)』 文藝春秋(2014)
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