判断におけるバイアス
人が判断を行う際には、事象が起こる環境や状況、気分や情動など、多くの要因が意思決定に影響をあたえる。同じ人物が判断を行ったとしても、ときと場合によって意思決定に偏りが生じることがある。このような偏りはバイアスと呼ばれる。判断における代表的なバイアスには下記のようなものがある。
ステレオタイプ
集団やカテゴリーに属する人たちに対して一定の特徴を付与する認識枠組みで、一般化や固定化されたイメージ。
内集団バイアス
自分が所属している集団の成員が、外集団の成員に比べ、人格や能力が優れていると評価する傾向。
確証バイアス
自分の仮説を指示する証拠だけを探す傾向。
後知恵バイアス
事象が起こった後に、前もって予測可能だったと考える傾向。
現状維持バイアス
あることを変えるだけで、損をする可能性よりも得をする可能性が高くなるとしても、現状を維持しようとする傾向。
現在志向バイアス
将来に多くの利益、または損失があると知っていても、目先の利益を選んでしまう傾向。
参考書籍(PR)
- 『認知心理学 (New Liberal Arts Selection)』 有斐閣(2010)
- 『認知心理学 (放送大学教材)』 放送大学教育振興会(2013)
- 『錯覚の科学 (文春文庫)』 文藝春秋(2014)
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