フレーミング効果

論理的に等価の問題であっても、選択肢の表現の仕方や枠組みの違いが選好に影響する現象をフレーミング効果と呼ぶ。例えば、生存率97%という場合と、死亡率3%という場合とでは、心理的には異なる問題となり、意思決定に影響を与える。

期待効用理論では、フレーミング効果を説明できなかったが、プロスペクト理論では、人の判断が文脈や状況に依存している点を適切に説明できる。

また、テレビなどのマスメディアが発信する情報のフレーミング効果は、社会心理学の一つのテーマにもなっている。


選好逆転現象

フレーミング効果と似ている現象として、選好逆転現象がある。スロヴィックとリヒテンシュタインは、二者択一と値つけの間で選好順位が逆転することを示している。値つけとは、ある確率で特定の利得が儲かるギャンブルと、確実に儲かる金額を決めることである。フレーミング効果との違いは、選択肢の記述は変化せず、選択順位を決める方法が変わっている点である。


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