帰納推論

帰納推論とは、個別の事例から一般的な規則・法則を得る推論方法で、演繹推論と違い、形式的な推論規則のみによって、その妥当性を評価できない。反例が存在しないかどうかを、すべて調べ上げることは通常不可能であり、確実に正しいとはいえない。

帰納推論は、事例の獲得、仮説の形成、仮説の検証の3段階に分けることができる。

事例の獲得では、偏りのない多数の事例を収集する必要があるが、人は少数事例や、偏った事例から過剰一般化を行うことがある。また、想起しやすい事例だけを使用する傾向があり、これは利用可能性ヒューリスティックと呼ばれる。


カテゴリー帰納

カテゴリー帰納には、一般帰納と特殊帰納がある。一般帰納は、前提事例にあるカテゴリーの特徴を、上位のカテゴリーへ適用する推論で、特殊帰納は、前提事例にあるカテゴリーの特徴を、同じレベルにあるカテゴリーに適用する推論である。

カテゴリー帰納では、前提事例の数が多く、多様であるほど推論の確証度は高くなる。また、一般帰納では、前提事例が典型的であるほど、推論の確証度は高くなり、特殊帰納では、前提と結論のカテゴリーの類似性が高いほど、推論の確証度は高くなる。


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